海外でのお墓参りが難しい理由と、海外土葬・海外葬儀の現状について解説
2024/05/22
海外に住んでいる日本人にとって、故郷のお墓参りは大切な行事のひとつですが、実際に行ってみるとそれが非常に困難な場合も少なくありません。この記事では、海外でのお墓参りが難しい理由や、海外ではどのようにお墓参りが行われているのかを解説します。また、海外土葬や海外葬儀の現状にも触れます。
目次
海外でのお墓参りが難しい理由について
海外在住者が祖先の墓参りをするのは障壁が多くあります。文化や宗教上の理由で墓地の場所や手順が異なる場合があるためです。また、日本のように祖先を大切にする文化がない国もあるため、遺骨を保管できる場所が限られていることがあります。そのため、国際遺骨移動の手続きや入国規制があった場合は、旅費や手続き費用がかかります。一度現地に戻ってから行わなければならず、その都度心身共に負担がかかることも懸念されます。ただし、海外在住者でもオンラインを活用して仏壇での祈りや供養を行うことはでき、近年その需要も増えています。
海外土葬の文化と現状について
海外には、日本の形式とは異なる土葬の文化がある。たとえば、ヨーロッパの一部の地域では、古い墓地には古い墓石が多くあるが、近年は土葬の地下墓地が増えている。これは、環境保護や区画整理の観点から、火葬よりも身体を土に還すことが好ましいと考えられているためである。また、ラテンアメリカでは、家族墓が一般的であり、家族の墓地を訪問し、過去の家族の物語を共有することが重要な文化的行事とされている。では、日本のお墓事情はどうだろうか? 現状では、火葬が一般的であるが、最近は木材資源の削減や土地の価値の変化などから、霊園やお墓の形式にも変化が見られる。農地等の開発過程で古墳や神社・仏閣跡が現代に継承されるように、日本人が古くから守り続けてきた土葬の文化も再発見される可能性がある。
海外葬儀の種類と違いについて
海外葬儀は、国や宗教によって異なる種類があります。例えば、ヨーロッパでは火葬が一般的ですが、アメリカではお墓に埋葬することが多いです。また、アジア諸国では、家族葬が主流で、葬儀の式場も家族の自宅や近所の寺院で行われることが多いです。これに対して、日本の葬儀は、家族葬、一般葬、火葬式の3つの種類が一般的です。それぞれの葬儀のスタイルや規模によって、お墓の形式や場所も異なってきます。日本では、お墓には家族の名前が刻まれた石碑を立て、その中に遺骨を納める形式が一般的です。しかし、海外では、公共の霊安堂や教会の墓地に埋葬することが多いです。また、アメリカでは、霊柩車の先導で遺体を運ぶことが一般的ですが、日本では、通夜や葬儀で喪主が指示するかたちで、遺族が遺体を運ぶことが一般的です。お墓に関しても、様々な形式があり、国や地域によって異なるということを知ることが、葬儀にかかわる方々にとっても大切です。
海外でのお墓の維持や管理について
海外でお墓を維持する方法は、地域によって異なりますが、日本と比べて管理に時間や労力が必要です。海外でお墓を維持する最も重要な点は、オーナーが定期的にチェックしてメンテナンスを行うことです。特に海外の場合、環境によってお墓が傷みやすいため、劣化が進まないうちに、塗装や修理を行うことが重要です。また、海外では地域の法律に従い、お墓の位置や様式に制限があることがあるため、事前に調べることが大切です。海外でお墓を管理する場合、信頼できる現地の管理会社に依頼することもできます。しかし、管理費用も高くなるため、自分で管理することも検討する必要があります。海外でお墓を管理するためには、地域の習慣や法律を理解し、定期的なメンテナンスや信頼できる管理会社を利用し、長期的な視野で考えることが大切です。
海外在住者がお墓参りや供養をする方法について
海外に住む日本人にとって、お墓参りや供養は日本にいる時と同じく、大切な行事です。しかし、海外に住んでいるとなかなかお墓参りや供養ができない場合もあります。そんな時は、以下のような方法があります。 まずは、地元の寺院や日本人会などに相談することです。海外にも日本人会がある場合があり、そこでお墓参りや供養の手配をしているところもあります。また、地元の寺院に相談すれば、そこの僧侶がお墓参りや供養を代行してくれる場合もあります。 次に、自分で手配する方法もあります。日本の墓石店や花屋からお花を取り寄せたり、インターネット通販でお墓参り用品を購入することができます。その際、地元の墓地や公園に行き、静かな場所でお供えをすることができます。 最後に、海外の日本人コミュニティーで一緒にお墓参りや供養をすることもできます。同じ悩みを持つ人たちが集まることで、寂しさや不安を共有することができます。日本文化を大切にする海外に住む日本人たちは、大切な日本文化であるお墓参りや供養を守りながら、自分たちの生活を送っています。